院名:横浜いずみ泌尿器科 
住所:〒231-0053 神奈川県横浜市中区初音町3-63-3 3F 
電話番号:045-325-7787

過活動膀胱

過活動膀胱について

過活動膀胱について頻尿や急激に起こる激しい尿意、尿漏れなどを起こす病気です。50歳以上の男女の8人に1人が過活動膀胱の症状を経験しているということが報告されているため、実際の患者数は800万人以上と考えられます。この調査では、急激な尿意で我慢できずに尿漏れを起こす切迫性尿失禁を経験したことがある方が約半数を占めているとしています。こうした症状は日常生活やお仕事に支障を生じますし、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)を大幅に低下させます。治療で症状を解消・軽減できますので、「歳だから」とあきらめてしまわずご相談にいらしてください。

症状

尿意切迫感

急に強い尿意を感じ、漏れそうで我慢できない状態になります。

頻尿・夜間頻尿

日中や夜間の排尿は個人差がありますが、日中5~7回、夜間は0回が正常範囲とされています。これ以上、トイレに行くようでしたら頻尿や夜間頻尿の可能性があります。

切迫性尿失禁

急に強い尿意を感じ、トイレまで我慢できずに漏れてしまう状態です。
以上の症状を客観的に評価するのが以下の過活動膀胱症状スコアです。

過活動膀胱症状質問票(OABSS)

以下の症状がどれくらいの頻度でありましたか。この1週間のあなたの状態に最も近いものを、ひとつだけ選んで、点数の数字を〇で囲んでください

質問 症状 頻度 点数
1 朝起きた時から夜寝るまでに、何回くらい尿をしましたか? 7回以下
8~14回
15回以上
2 夜寝てから朝起きるまでに、何回くらい尿をするために起きましたか? 0回
1回
2回
3回以上
3 急に尿がしたくなり、がまんできずに尿をもらすことがありましたか? なし
週に1回より少ない
週に1回以上
1日1回くらい
1日2~4かい
1日5回以上
4 急に尿がしたくなり、がまんが難しいことがありましたか? なし
週に1回より少ない
週に1回以上
1日1回くらい
1日2~4かい
1日5回以上
合計点数

過活動膀胱の診断基準  尿意切迫スコア(質問3)が2点以上かつOABSS合計スコアが3点以上

過活動膀胱の重症度判定 OABSS合計スコア
  • 軽症: 5点以下
  • 中等症:6~11点
  • 重症: 12点以上

原因

脳、脊髄などの神経と膀胱や尿道を結ぶ神経に障害があって起こる神経因性過活動膀胱と、それ以外の非神経因性過活動膀胱があります。

神経因性過活動膀胱

膀胱や尿道をコントロールしている筋肉と脳を結ぶ神経回路に障害があって症状を起こしています。脳梗塞、脳出血、パーキンソン病、認知症等、脳の神経障害が原因になる場合と、脊柱管狭窄症や脊髄損傷などの脊髄の神経障害が原因となる場合があります。

非神経因性過活動膀胱

神経障害以外の原因として、下部尿路閉塞(主に男性)、骨盤底筋のトラブル(主に女性)、加齢、特発性(原因不明)などがあります。

骨盤底筋のトラブル

骨盤底筋は、膀胱・子宮・尿道などを支えている筋肉や靭帯で、ここがダメージを受けると排尿のメカニズムにトラブルが起こり症状を起こします。骨盤底筋は筋肉ですから加齢で衰えますし、女性は産道が骨盤底筋を貫いて通っているため構造的に弱い傾向があります。また出産で骨盤底筋に大きなダメージを受けることもあます。

それ以外の原因

膀胱の神経が過敏になって起こっていることもあり、原因が特定できないケースもあります。加齢によって過活動膀胱になりやすくなる原因についてもまだ解明されてはいません。

診断

過活動膀胱は血液検査やCT・MRI検査で診断することはできないため、症状の内容や経過、お困りの点などを詳しく伺う問診がとても重要です。診察の前に前述のOABSS(過活動膀胱症状質問票)というアンケートを取らせていただくことがあります。また、トイレに行った回数や尿量などを記録する、「排尿日誌」により症状を客観的にとらえることで有効な治療につなげます。また、尿が近い、という症状の方の中にまれに尿をうまく出し切れず、残尿が常にある方がいらっしゃいます。このような状態を放っておくと膀胱炎や腎機能障害の原因になることもありますので、必要に応じて超音波で残尿の確認を行います。

治療

生活習慣の改善

過剰な水分摂取、利尿作用のあるカフェイン、アルコールの摂取を控えることで症状の改善が期待できます。外出時にはトイレの位置を確認し、早めにトイレに行くことを心がけることで尿失禁を防止しやすくなります。

膀胱訓練

自宅など、トイレにすぐに行ける環境にいるときに、おしっこを我慢して少しずつ膀胱の容量を増加させる方法です。膀胱炎になりやすい方などは注意が必要ですので、ご相談ください。

骨盤底筋体操

骨盤底筋体操弱った骨盤底筋を鍛えることで、症状を緩和させます。もともとは腹圧性の尿失禁に対して行われていた治療ですが、過活動膀胱にも有効です。時間はかかりますが、長く続けることで改善が期待でき、進行予防や再発予防にもつながります。

薬物療法

症状を軽減させる治療で、膀胱の収縮を抑制する抗コリン薬やβ3受容体作動薬などを主に使います。有効な薬剤がいくつも登場してきていますが、投薬方法や効果と副作用などの出方がそれぞれ異なります。ライフスタイルや症状に合わせた処方が可能ですので、しっかりご相談しながら決めていきます。

その他

上記の治療でも改善が見られない、難治性過活動膀胱に対しては、体外から筋肉や神経を刺激する磁気刺激治療や、電気刺激装置を埋め込み、仙骨の中の神経を刺激する仙骨刺激治療などがあります。また、膀胱の壁にボツリヌス毒素を注入する方法も現在検討が行われています。

TEL:045-325-7787
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